2007.03.19
美ら海水族館(海洋博記念公園)(Map)—沖縄県
尾びれを病気で失い、以前のように勢いよく泳いだりジャンプ出来ず、生きる意欲を失っていたイルカのフジが、人々の熱意の結晶である「人工ヒレ」によって、生きる力を取り戻していった。
そんなテレビのドキュメンタリ番組を観てから、心で叫んでいました「フジに逢いたい!」と……
逢えた……
とても元気そうで、仲間たちと楽しそうに、何の違和感も感じさせぬ姿で泳ぎ回っていました。泳ぐ姿からは識別出来ませんが、尾びれに注目していれば水中の光の揺らめきの中でも一目瞭然、その小ささが明らかに分かります。ジャンプは出来ないだろうけど、この尾びれで泳ぐための、心と、体の鍛錬をしたんだろうなぁ、ということも……
そして、この写真分かります?
いつも泳ぎ回っているイルカがおとなしくしているのが!
波立っていないでしょ!
彼女(母親です)がポーズ取っているんですよ!
公園の駐車場を後にしたころから急に横殴りの雨が降り出してきましたが、真っすぐに「イルカラグーンプール」へ。雨降りなので人影のないプールサイドからフジの姿を見つけ、休もうともせずに泳ぎ回る様子を眺めていました。雨が止むのを待つのか考えてるうちに「動かねば開かれん!」と、横殴りの雨の中でカメラを取り出しシャッターを切りはじめました。ファインダーをのぞきはじめると、時間や雨に濡れたズボンのことなど忘れて「もう少しジッとしててくれないかなあ」と彼女の姿を追い続けてしまいます。他の人は「見えないねぇ」とそそくさとプールを後にする中で、30分は同じ場所に立っていたでしょうか、何とフジが静かにこちらに寄ってきたのです。その時に撮ったのがこの写真です。自分では、結構長い時間いてくれたと思っているのですが、枚数からすると1〜2分の出来事だったようです。ひとしきり愛想を振りまいてくれたのち、サァーっと奧のプールに泳いでいきました。その頃には、激しかった雨も降りやんでいました。
イルカにとっての尾びれは、人間では両足に相当するのではないだろうか。そんな彼女を励ますつもりが、逆に「元気でね」と声をかけられた気がしました。そして、フジに「かまってもらった(遊んでもらった)」ことにも、感激のあまりウルウルしてきちゃいました……
「またフジに逢えるように頑張る!」
こんな事書いたら、どう思われるか知れないぞ。
そんなことは承知の上で「また、逢いに行く!」と心に決めてしまっています。
イルカたちは本当にフレンドリーな生き物で、小笠原ではイルカの群れが遊覧船と併走するのを楽しんでいる(船長の談)姿を目にしたし、横浜八景島の白イルカと目があったなら、そこから立ち去りがたい切ない気持ちにさせられてしまいます(他の人に感心が向いてしまったときの切なさったら……)。
とにかく一度お試しあれ。わたしはスポッとはまりましたが、イルカ側にも好き嫌いがあるかも知れませんしね……
上は、展示されている人工ヒレです。
ここには人々の熱意と技術の粋が凝縮されています。
その思いを映像化して広めようとする活動が、今夏に展開するそうです。
『ドルフィンブルー フジ、もういちど宙(そら)へ』 という映画です。(完全な宣伝だ、こりゃ)
コレ観たら、また来年も! って、思っちゃうんだろうなぁー。
さてさて、今回は脇役ですが「美ら海水族館」を忘れてはいけません。
まずは「お客さん増えたなぁ」と、げんなりしたものの、おかげで入場料安くなった? (前は2,300円だった気がしたが、勘違いか?)
お目当ての大水槽ですが、小魚の群れが少なくなった気がするのと、マグロいたっけ?(小魚たちはマグロに食べられたのでは)
ジン太(ジンベイザメ)くんは何代目なのだろう?(尾びれの傷が無くなっている)
くだらない感想ですが、やはりそれも通わないと出てきませんしー。
また来ます。
下の写真は、ジンベイザメの頭の上に、腹を上にした完全に無防備な姿で身を任せる魚の姿に驚いて撮ったものです。
コバンザメを小心者と呼ぶなら、こいつは何と呼ぼうか?
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